映画『PERFECT DAYS』

休日、『PERFECT DAYS』を観て来た。 ドイツのWIM WENDERS監督を招いて日本で製作されたこの映画、実にしみじみと味わい深い、いい映画だった。THE ANIMALS、LOU REED、PATTI SMITH等、クラシックロックの曲がふんだんに使われているということでその興味か…

日本の車窓から

広瀬香美『Love Together』1995年 PRELUDE CITROBAL『Thanks For the Music』2000年 VW '00 スピッツ『空の飛び方』1994年 Aoi Kuruma 須藤 薫『PLANETARIUM』1983年 Kaoru Sudo-a2 フロントガラス越しに-1983 I'm「Back Seat Memory」2021年 I'm-Back Seat …

2023年の振り返り~ライブ編~

2023年のライブ観戦は東京への遠征が出来なくなった代わりに行けるものは全部行こうと思っていたので自分史上最多回数になった。なので観たライブ全部は書ききれないから最後にアーティスト名だけ記述しようと思う。では観た順番に振り返って見よう。 RYUTist…

2023年の振り返り

よく考えたら当ブログにて邦楽ベストテンってもうやってるんですよねぇ、今年の1月2日に。え?それは2022年度の曲じゃないかって?いえいえ、あそこで選んでいるアーティストはそっくりそのまま2023年度もランク入りなのです。あそこで選んでいるアーティス…

2023年の年間ベストテン(洋楽編)

2023年、洋楽ベストソング10曲を選んだ訳だけど非常に狭いカテゴリーの中で選ばれていることを最初に申し上げる。まず歌モノに限ったこと。インストは含まれない。欧米で活躍するミュージシャンであること。その他の国を含めると選べなくなってしまうから。…

LAURA NYRO「American Dove」と涙の理由

皆さんは自分、あるいは他人が流す涙の理由を考えたことはあるだろうか。 悲しかったり嬉しかったり感動したりしたときに感情が高まって思わず目からこぼれ落ちる。それは人として当然であり純粋なものと言えるだろう。 自分はこの世に生まれて物心ついてか…

聴くと涼しくなるアネクドテン

アネクドテンはスウェーデン出身のプログレッシブロックバンド。プロデビューは1993年、元々キングクリムゾンのカバーから始まったバンドだったらしい。1990年代のスウェーデンといえばグランジ/オルタナ旋風が吹き荒れる中、独特のポップな音が生まれていた…

短冊CDの日

本日、7月7日は“短冊CDの日”なのだそうな。でもいつから七夕がそんなことに決まったのだろうか。少なくとも去年は言われてなかったような気がするが。まぁ細かいことはいいとして自分は短冊CDを好きというより有り難い存在としてよく買わせて貰ってきた。1…

追悼 LINDA LEWIS

好きな女性シンガーの中でも5本の指に入るぐらい大好きだったLINDA LEWIS。イギリス人SSWとしてLIANNE LA HAVASやCORINNE BAILEY RAEの先駆け的存在だった。あの一度聴いたら忘れられない幼い少女のようなハイトーンヴォイスはいつの世であっても唯一無二の…

WAYNE SHORTERのバラードを聴く

WAYNE SHORTERといえばポップス耳の自分からしたらJONI MITCHELL『Mingus』とかSTEELY DAN「aja」辺りが馴染み深いところだが今、正に旧譜を新曲の様に聴いていた最中だっただけに亡くなられたのは非常に残念なことだった。改めてWAYNEの足跡を振り返って見…

春からの指針

CHARLOTTE FEVER「BON TEMPS」2022年 Bon temps このあいだ年が明けたと思ったらもう三月も半ば過ぎ。このあいだ自分は何をしていたのか。 DISCLOSURE『ENERGY』2020年 Disclosure-Expressing What Matters(Visualiser) ということで春からは「こうしよう!…

2022年の年間ベストテン(邦楽編)

2022年、10月までは全然新曲を聴いてなくてこの企画のために11月から準備をして何とか帳尻合わせた感じ。一年の内で唯一アクセスいただいてる皆さんとコミットする企画だと思うので年は明けたけどやらせていただきます。今年も(洋楽編)はナシ。ただ正直2022…

2022年の振り返り

今年一年を振り返ってみると去年に比べライブに足を運んだ回数は増えたけれど夏フェスに行かない自分としては“良さげ”な外タレは夏フェスに集中しており結果としてほとんど国内アーティストを観ていた印象がある。そんな中、今年下半期からジャズの旧譜ばか…

Original Love 「Xmas Love」LIVE

12月17日、渋谷SpotifyO-EASTで行われたオリジナル・ラブのクリスマスライブは凄い盛り上がりだったけど夏のバンドツアーにしろひとりソウルショウにしろ毎回凄い盛り上がりで個人的にはどのライブも甲乙つけがたいのだが、今年最後だったこのワンマンライブ…

ポップス耳で聴くジャズの名演

ポップス耳ってどんな耳かというと、 モードジャズというカテゴリーをややこしくしているJOHN COLTRANE『IMPRESSIONS』。 JOHN COLTRANE『IMPRESSIONS』1963年 フリージャズといえば世相的なイメージだと学生運動とか映画だったらATGとか文学だと作家中上健…

#東京#1

けもの『めたもるシティ』2017年 けもの-tO→Kio@吉祥寺NEPO 相対性理論『ハイファイ新書』2009年 相対性理論-バーモント・キッス Key of Life『Key of Life』1996年 Key of Life-Love Story~時をこえて今も【PV】 サウンドトラック『東京エレベーターガール…

ポップス耳で聴くモードジャズ

全世界で一番売れているジャズアルバムはMILES DAVIS『Kind of Blue』だといわれている。 MILES DAVIS『Kind of Blue』1959年 テナーサックス、JOHN COLTRANE、ピアノ、BILL EVANS、というスタープレイヤーが参加したこのアルバムはモードジャズの最高峰とい…

Heavenly Music

死というものは人々の記憶から完全に忘れ去られた時初めて訪れる、と言う人がいる。 亡くなっても脈々と語り継がれ心の中で生き続ける、と。しかし肉体の死は一つの区切りであることに違いない。そのことを踏まえ故人を慕う人々が言うのである。今回は亡くな…

酷暑を凌ぐための7曲

Layton Wu「Miss You」/Paul Cherry「Between Me and Chicago」2022年 このEP、二人のミュージシャンの別々の曲が収められているけどMVは一つにまとめられストーリー仕立てになっている。 Layton Wu-Miss You/Paul Cherry-Between Me and Chicago(Official V…

越境するメタルソング

日本で“メタル・ゴッド”といえば音楽評論家の伊藤政則さんである。1970年代にイギリス発祥のNWOBHM(ニューウェーブオブブリティッシュヘヴィメタル)以降、“ヘヴィ・メタル”という音楽ジャンルが日本で定着したのは伊藤さんがいたから、といっても過言ではあ…

7セグメント「シアワセの末路」「イビツな計画」「Jealousy」

今回取り上げる7セグメントというバンド、多分知らない人が大半であろうけど自分にとって今このバンドがイチ推しでありここで取り上げない訳にはいかない、そんな思いもある。 7セグメント『RECEPTION』2022年 先月4月16日、バンド結成5年目にして初のフ…

うちでソウルミュージックを聴こう

ここ何年か前からネット上で目にするようになった言葉、オワコン。終わったコンテンツの略とのことでWikipediaでは「今ではオワコンがオワコンである」と書かれている(笑)。昔から古いものに対しては温故知新などという言い回しもあるしオワコンがオワコンな…

土岐麻子/CURTIS MAYFIELD/Silk Sonic/Cornelius/Original Love/Hall & Oates

今回は当ブログに関連することばかりを集めて2021年を振り返ってみたいと思う。 土岐麻子「A NIGHT IN NEW YORK」2021年 この曲のプロデュースはJ-POP界のレジェンド、林哲司さん。1980年代にエルボウボーンズ歌謡、同じ系統のサバンナバンド歌謡が結構たく…

yonawo「哀してる」をめぐる考察

今年の夏頃、自分が所属する部署では一日中J-POPがかかっていてyonawoの「哀してる」が幾度となく流れてきた。それを聴くともなく聴いているうちにその特徴ある音(艶圧)から「冨田ラボの新曲かな?」と思うようになった。yonawoについては「天神」がサブスク…

2021年の年間ベストテン(邦楽編)

今年は年間通してJ-POPの新曲を聴く習慣が身についていた(サブスクで)。恐らく単純計算で200組以上のアーティストの新曲を聴いたのではないか。ならば年間ベストテンを選んでみようと。で、選んでみたら以前から聴いていたアーティストの曲をこの機会に貼…

冨田恵一Works ~「everything」系~

misia「everything」等のサウンドプロデュースで知られる冨田恵一氏の著書『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』(2014年発売)。 DONALD FAGENのソロアルバム『The Nightfly』一枚を徹底分析、解説した労作なのだがミュージシャンならではの視点と御自分の…

『吉野葛』と『WHERE IS LOVE ?』

日本文学界の巨匠、谷崎潤一郎の小説『吉野葛』(1931年発表)。 奈良県吉野を舞台にした紀行と創作をミックスしたような作風とでもいおうか。 小説家の「私」が室町南北朝時代をモチーフにした歴史小説を執筆するため吉野に取材旅行へ行った際のエピソードが…

梅雨時のひとりごと

2017年、ちょうど梅雨~初夏の頃、兵庫県加古川市にあるアラベスクホールにてインディーズレーベル主催のイベントライブがあり曽我部恵一さんがゲストで来られていた。 このアラベスクホールというのが素晴らしい施設で 主にクラシックを催しているがプロ、…

最新MV集

今回は2021年5月23日から遡って一ヶ月半以内に発表されたミュージックビデオ、演奏動画を貼っていこうという企画、新しい曲ばかりでたまにはこういうのもいいかな、と。 Deftones『Ohms』2020年 まずはストーリーもので面白いやつを。占い師のような婆さんに…

「プラスティック・ラブ」「真夜中のドア」の次に来るのは...!?

ここ2,3年ぐらい前から1970年~80年代あたりの和製シティポップが海外のリスナーに気付かれ、掘られているという話しをよく見聞きするようになった。その代表的な2曲とされる「プラスティック・ラブ」と「真夜中のドア」についてはいろんな人がヒットの…