2022年の年間ベストテン(邦楽編)

2022年、10月までは全然新曲を聴いてなくてこの企画のために11月から準備をして何とか帳尻合わせた感じ。一年の内で唯一アクセスいただいてる皆さんとコミットする企画だと思うので年は明けたけどやらせていただきます。今年も(洋楽編)はナシ。ただ正直2022年は聴いた曲数が足りていないことは否めない。たぶん今回の10曲以外にも良い曲はいっぱいあったでしょう。ちなみにサブスク等で2021年以前に発表されていた曲でも2022年発売のアルバムに入っていれば今回の対象としている。

 

2022年、当ブログにて新曲を紹介したのは7セグメントとOriginal Love。残り8曲の動画を貼っていきます。

猫戦 / 鶴

猫戦『蜜・月・紀・行』2022年

このバンドについて何か言おうと思えばいくらでも出てくる気がする。しかし敢てこのまま上手くならず洗練されないでいて欲しい。


猫戦/鶴(Live 2020.12.27)

 

Purple Drip / Summer Breezin'-Night Ver.

Purple Drip「Summer Breezin'-Night Ver.」2022年

9月30日はNeighbors Complain、Hanah Spring、笠原瑠斗の3組によるコラボイベント『MY SOUL TOWN in osaka』。この3組が出ずっぱりでそれぞれの持ち曲をNBCPの演奏で歌うという正に純度100%のR&Bソウルミュージックライブだった。

一方、11月7日、FM COCOLOの番組DJを担当していることから生まれたユニット“MO' KEYS!”(森大輔さん、Kさん)のライブがビルボードライブ大阪で行われゲストに古内東子さんが来られていた。森さんとKさんって御自分達の根本ベースにあるのはR&B~ソウルだと思うのだが今回は古内さんがゲストということでかなりJ-POP寄り、しかも90年代の一番良かった頃の雰囲気がして素晴らしかった。いいものを観せていただきました。

で、NBCPとKさんが新たに始めたプロジェクトがPurple Drip。2023年は全国ツアーが予定されている。


Summer Breezin'(Night Ver.)

 

吉祥寺を舞台にして行われたこのイベント、自分は11月13日のみ参加でフルで観たのは順に、ぷにぷに電機、Shin Sakiura、Kan Sano、illiomote、YMB。Kan SanoさんとYMBはしばらくライブ活動停止ということで貴重な一日となった。

 

ぷにぷに電機 / ずるくない?

ぷにぷに電機『創業』2022年

メンバーが複数いるユニット名かと思ったら歌っている彼女がぷにぷに電機さん。この日はフルバンドライブだったけどずいぶんオーソドックスなシティポップを中森明菜さんが歌っている感じ。興味ある人は彼女の曲作りの仕方とかググってみるといい。ついでに顧問弁護士とか出て来てかなりのヤリ手です。


ぷにぷに電機×Kan Sano『ずるくない?』OfficialMV

 

illiomote / A.O.U

illiomote『side_effects+.』2022年

彼女達のライブは時間帯がちょうど鈴木真海子さんとまる被りで多く見積もっても30人ぐらいの客入りだったけどめちゃめちゃかわいくて一気にファンになってしまった。ただ一つ気になったのはどうやら二人共「A.O.U」のようなポップな打ち込みの曲より生バンドの音に気があるような。どちらの方向性が良いのかはライブを観た感じ答えは出ている気がしたけど...


illiomote-A.O.U〚Live-POWERHOUSE〛

 

DE DE MOUSE & YonYon / Step in Step in

DE DE MOUSE & YonYon「Step in Step in」2022年

大阪にDJしに来られていたのをチラッと拝見したYonYonさん、めちゃめちゃかわいくて一気にファンになってしまった。2023年は歌ものアルバムを作る予定はないのだろうか。


DE DE MOUSE & YonYon / Step in Step in

 

竹内アンナ / YOU+ME=

竹内アンナ『TICKETS』2022年

6月25日、竹内アンナさんのライブを観に梅田TRAD(旧バナナホール)へ。ライブを観る前は「Sweet Child O’ Mine(Guns N' Roses カバー)」、「TOKYO NITE」のような洋楽ファンも楽しめる曲が良いのかなと思っていたがいざライブを拝見してみるとメジャー感ある思いっ切り振りきれたJ-POPの方が彼女らしさが出ていて良かった。彼女の新しい曲達は「泡沫SUMMER」「あいたいわ」「サヨナラ」。彼女を支えるスタッフも十分勝負どころをわきまえていらっしゃる、と見る。一つ興味深っかったのは物販ブースにタワーレコードが来ていたことだ。HMVにしろ時々大きな会場で見掛ける光景だが彼女の規模で出張してくるっていうのはたぶん実店舗でのCDの売れ行きが良いのだろう。CDを買う世代というのは45歳以上~ぐらいか。そう思って来ている客層を眺めてみると見事にその世代の男性客が9割。自分はこの世代の方々をアイドルの現場で見掛けるので彼女はアイドルファンも取り込んでいるのか、と感心した。


Anna Takeuchi-YOU+ME=(Lyric Video)

 

adieu / ワイン

adieu『adieu 3』2022年

今回選んだアーティストの中で一番芸能人っぽいのが上白石萌歌さんだろう。彼女のライブは観ていないけど声の好みでいうとこの曲が一番だった。


adieu【ワイン】

 

Vaundy / mabataki

Vaundy「mabataki」2022年

この曲を2022年のベストワンとかいう言い方はしないけれど当ブログで過去に挙げた曲、ウワノソラ「夏の客船」、折坂悠太「さびしさ」、yonawo「哀してる」と並べて聴いても遜色はない。全部の曲に共通しているのは自分がいくら解釈を述べてもそれは一面的でもっと深く広がるようなドラスティックな感覚があることだ。声の質とか言葉の意味とか聴いているこちらの感情に迫ってくるというか。ただしこの曲のMV再生回数は3ヶ月で1034万回、出演しているのは菅田将暉さん、Vaundyさんのライブツアー大阪は大阪城ホール、東京は武道館2days。そんな人をこの場末のスナックで称賛したところでいかがなものか。当然、曲に売れてる売れてない有名無名など関係ないのであってだからこうして取り上げているのだが。彼を支持する今の若い人達はむやみやたらにこの曲を聴いている訳ではなく自分達なりにその凄味を理解しているのだと思う。企画意図なので忖度なしの選曲だったが自分でも意外な結果に終わってしまった。


mabataki/Vaundy:MUSIC VIDEO