リードシンガーでありソングライターのJOE HERTLERを中心にアメリカ、ミシガン州出身の7人組THE RAINBOW SEEKERS。
【ポスト・モータウンフォークロック】を標榜しているという。個人的解釈では1980年代によく使われた‘ブルーアイドソウル’という言葉がぴったりくるバンドだ。
すべての曲を書いているJOE HERTLERはどんな音楽の趣味をしているのだろうか。ブラックミュージックとフォークロック以外にも多彩な要素が垣間見える。特にポップな曲に関しては抜けて明るい曲が多く、モータウン、フォークだけでは説明がつかない。なんとなく思いつくのは80年代ポップソングからの影響だろうか。少なくとも90年代のグランジの影響は皆無といっていい。最近のアメリカンロックバンドとしてはユニークな存在ではないか。
『TERRA INCOGNITA』2015年
セカンドアルバム『TERRA INCOGNITA』が日本で紹介されたのは今年になってから。ラフでフォーキーな感じの音だ。MVが公開されている「Feel」「Future Talk」以外に「Hometown」あたりが聴き所だろうか。「Hometown」は最初静かなアコギの弾き語りから始まり、後半信じられない程のハードグルーブなバンドサウンドに変化していく所が面白い。LIVEでめちゃくちゃ盛り上がるだろう。
Joe Hertler & The Rainbow Seekers - Hometown - Audiotree Live
『PLUTO』2017年
ゴン太そうなJOEの幼少期がジャケットになっているサードアルバム『PLUTO』はクリアでタイトな音に仕上がっている。その中で凄く好きなのが「AMERICAN COLOR」。この曲には80年代のネオアコっぽい切なさがある。歌詞の中でアメリカの色が何かをハッキリ断定しているのだがよく分からない。アメリカンロックっぽくない曲だ。
Joe Hertler & The Rainbow Seekers - American Color (Live at Bell's Eccentric Café)
忘れてならないのはJOEのヴォーカル。ソフトに歌う声と張り上げてシャウトする声を見事に使い分けてる感じ。魅力的なシンガーであり一聴の価値ありだと思う。
今年よく聴いたこのバンド、日本でもっと話題にのぼってもいいのでは。来日切望!