EZRA COLLECTIVE 「You Can't Steal My Joy」

2月27日、ビルボードライブ大阪にてEZRA COLLECTIVEのLIVEを観てきた。

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ネット上で彼らのことを調べてみるとアフリカンビート、アフロスウィングを取り入れたジャズ、と形容されているのだが(例えばSUN RA「Space is the Place」、FELA KUTI「Shakara」のカバーがそのことを物語る)自分はその辺りの音楽に疎くて今いちピンとこない。とりあえず昨年発表されたアルバム『YOU CAN'T STEAL MY JOY』を聴く限り、

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EZRA COLLECTIVE『YOU CAN'T STEAL MY JOY』2019年

ヒップホップやR&Bの要素が強いアメリカ的な現代ジャズとは明らかに違う演奏が聴けるのでは、という興味から今回のLIVEを体験したが期待通り殆どの曲がミディアム~アップテンポのハードグルーヴな演奏でいいモノを観せていただいた感じだった。

もう一点彼らについて必ず触れられるのが南ロンドンのNPO“Tomorrow's Warriors”の出身であること。このTomorrow's Warriorsとは平たくいえば若手ジャズミュージシャンの育成機関。EZRAのキーボード担当JOE ARMON-JONESがインタビューで語っていることによると、楽器演奏の初歩技術や音楽教義を学ぶことから、楽器を借りて練習するといったあらゆることが無料で行える、とのこと。アフリカンやカリビアン等、白人に比べて教育的に恵まれない黒人ミュージシャンが中心だが希望すればJOEのような白人も参加可能であるそうな。だから南ロンドンの地から集中的に若い才能が育っているのだ。


Ezra Collective - You Can't Steal My Joy | ENERGY | Boiler Room London

今回LIVEが行われたのは2月27日。実はビルボードライブ大阪、東京は2月28日~3月11日までの公演がすべて中止になっている。EZRA COLLECTIVE東京公演は2月28日に予定されていたのだ。自分としては複雑な心境ではあるが彼らの様子を見ているとそう遠くない将来、再来日してくれるのではないかと期待を抱かせるものだった。