北海道出身で都内を活動拠点としている阿部芙蓉美さんの年内最後のLIVEは京都、紫明会館。
三階建ての古い洋館でLIVE専用の会場ではないけれど芙蓉美さんの音楽にはぴったりの場所だった。
フユミ画伯が描いたイラスト入り紙止めマグネットを貰って会場内へ。
演奏メンバーはドラムの菅沼雄太さん、ボーカル、ギターの芙蓉美さん、キーボードの東川亜希子さん。芙蓉美さんと亜希子さんは今、巷で最もホットなコンビではないか。
今回は何が何でも観に行かなければ、という意味不明な胸騒ぎがして来てみたら予感は的中だった。LIVEは静かに始まって淡々と進行していったが一曲一曲の吸引力というか引き込まれ具合はこれまでにないもので、別に芙蓉美さんは今までと何一つ変わっていないのだが自分の方の曲を聴く姿勢に変化があった、というべきか。
例えば「空に舞う」
阿部芙蓉美『町』(「空に舞う」収録)2011年
「青春と路地」あるいは赤い靴の「Crazy drive」とかメチャメチャ偏愛して頻繫に聴いている曲がある反面、その根本的な音楽性については正直どストライクではないことをLIVEでは逆に感じることがあったが、この日はそんな思いなど一切浮かばず芙蓉美さんの世界にどっぷり浸ることができた。
阿部芙蓉美「鳥」2019年
配信限定の新曲をリリースしたばかりであり、
鳥, a song by Fuyumi Abe on Spotify
琴音、という若いSSWに提供した「ラブレター」という曲(作詞)をセルフカバーしたり、
琴音『白く塗りつぶせ』(「ラブレター」収録)2019年
今の時期にぴったりのJONI MITCHELL「River」のカバーがあったり、
JONI MITCHELL『BLUE』(「River」収録)1971年
結構タイムリーな曲もありつつ、一番興味深かったのは7インチアナログ盤でリリースされている『Heart of Gold/ごみ溜めのバラード』
阿部芙蓉美『Heart of Gold/ごみ溜めのバラード』2018年
芙蓉美さんは「ジャケットがいい」と話した。このデザイン画は北海道で小学生の頃の同級生が描いたものだそうで「その頃から抜群に絵が上手かった」と。微笑ましいエピソードだった。
Heart of Gold, a song by Fuyumi Abe on Spotify
今年も一年間アクセスいただきありがとうございました。
お正月は暇なので2回ぐらい更新しようと思います。m(__)m